琴似からの移転で新たなスタートを切った本格中華

中国酒菜 味楽は、かつて琴似エリアで「中国料理 氷凌花」として営業していた店舗が、2021年5月8日に西18丁目エリアでリニューアルオープンした中華料理店だ。札幌市営地下鉄東西線西18丁目駅から徒歩3〜6分という好立地に位置し、向かいには人気焼肉店「亞茶」、隣にはたこ焼き屋「俺んち-円山-」があるなど、グルメ激戦区で競争力を保持している。

看板メニューの五目あんかけ系料理の評価

当店の看板メニューである五目あんかけラーメン（750円）と五目あんかけ焼きそば（850円）は、醤油・塩の2種類から選択可能な点が特徴的。顧客からは「白菜の火入れが絶妙でシャキシャキと歯触り良い」「麺は中太縮れでツルンと喉越し良い」といった食感面での高評価が多数寄せられている。あんの具材には白菜、木耳、きぬさや、筍、にんじんなど豊富な野菜が使用され、チャーシューと刻みネギがトッピングされる構成となっている。

味付けの特徴と料理の品質

味付けについては「濃すぎない、上品でもしっかり味付けされている」という評価が印象的で、年代を問わず楽しめる繊細な味わいが特徴。スープは「茶色の濃い色合いから想像つかないほど上品な薄味」と表現されており、健康志向の現代消費者にも配慮した調理法を採用していることが伺える。チャーシューは「ガシっと固めなタイプで塩味は弱め」という特徴があり、脂っぽさを抑えた仕上がりとなっている。

店舗環境とサービスの実情

店内は小上がりとテーブル席を配置した構成で、中華系スタッフが中心となって運営されている。厨房3名、フロア2名体制での営業となっており、開店当初は「オペレーションの不具合」や「厨房のスピードがなかなか上がらない」といった課題があったものの、時間の経過とともに改善されている模様。テイクアウト需要にも対応しており、地域住民の多様なニーズに応えている。

価格設定とコストパフォーマンス

価格設定はランチ1,000〜1,999円、ディナー2,000〜2,999円と札幌市内の中華料理店としては標準的なレンジ。前菜類が480〜780円、メイン料理が680〜980円という価格帯は、品質を考慮すると「コストパフォーマンスが良い」という評価を得ている。特に五目あんかけラーメン750円は、具材の豊富さと味のクオリティを考慮すると非常にリーズナブルといえる。

立地の優位性とアクセス

西18丁目駅から徒歩3〜6分という立地は、札幌市中心部へのアクセスが良く、円山公園エリアや大通方面への移動も便利。グレーストーンビル1階という分かりやすい立地で、初回来店客にも見つけやすい環境にある。周辺には飲食店が複数軒あることから、グルメ探索の選択肢として検討されやすい位置にあるといえる。

改善点と今後の展望

開店当初に見られた「提供時間の長さ」や「オペレーション面の課題」は、経営陣の努力により改善傾向にある。一方で、中華系スタッフとの言語コミュニケーションに不安を感じる客もいるため、日本語対応力の向上が今後の課題として挙げられる。また、メニューの多様化や季節限定メニューの導入など、リピート客確保のための施策も期待される。

総合評価

中国酒菜 味楽は、琴似からの移転を機に新たなスタートを切った中華料理店として、上品な味付け、リーズナブルな価格設定、好立地という3つの強みを活かし、地域に根ざした営業を展開している。五目あんかけ系メニューを中心とした料理ラインナップは、健康志向の現代消費者のニーズに合致しており、今後の成長が期待される店舗といえるだろう。