店舗の独自性と強み

うまいものDining 我流は、2020年にオープンした比較的新しい洋食ビストロでありながら、すでに独自のポジションを確立。最大の特徴は「ミッドナイトランチ」というコンセプトで、深夜でもランチ感覚で本格的な洋食を楽しめる点にある。これは繁華街すすきのという立地を最大限に活かした戦略といえよう。

料理の品質と店主の技術力

店主は西洋料理専門調理師の資格を保有し、約30年にわたりホテルレストランを中心に修行を積んできた実力派。この経験は料理の随所に現れており、特に「我流特製ビーフシチュー」はオリジナルソースを使用した逸品として多くの客から支持を得ている。また、オホーツクのホテルでの経験を活かした独自の仕入れルートにより、新鮮な魚介を使用した料理も提供可能となっている点は大きな強みだ。

メニューの多様性と価格帯

メニュー構成は伝統的な洋食から創作料理、さらには麻婆豆腐などの中華系まで幅広くカバー。特筆すべきは「和牛三角肉の肉寿司」で、牛一頭から少量しか取れない希少部位を使用し、希望によりウニのトッピングも可能という贅沢な一品。価格帯は夜の平均予算が3,000円〜4,000円と、本格的な洋食店としてはリーズナブルな設定となっている。

サービスとホスピタリティ

1名様から利用可能なコース設定は、近年増加している「おひとりさま」需要に的確に対応。深夜営業も特徴的で、翌1時までに電話すれば最大朝4時まで営業延長可能という柔軟な対応は、すすきのという立地ならではのサービス。飲み放題も2,200円追加で可能であり、二次会や〆の一軒としての利用価値も高い。

立地とアクセスの優位性

地下鉄豊水すすきの駅から徒歩3分、すすきの駅からも徒歩6分という好立地は大きなアドバンテージ。第二桂和ビルの3階という立地は、やや隠れ家的な雰囲気を醸し出しており、「大人の隠れ家」というコンセプトにマッチしている。

支払い方法の充実度

現金、各種クレジットカード（VISA、Master、JCB、AMEX、Diners）に加え、交通系電子マネー、PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAYなど多様な支払い方法に対応。これは観光客や若い世代にとって大きな利便性となっており、集客面でのプラス要因となっている。

改善の余地がある点

全席喫煙可という環境は、非喫煙者にとってマイナス要因となる可能性が高い。また、個室がなく、座席数も13席と限られているため、大人数での利用には制限がある。駐車場がない点も、車での来店を考える客にとっては不便な要素となっている。

顧客評価の傾向

全体的な評価は3.5点と安定した水準を維持。特に料理の質と雰囲気については高評価を得ており、「エビチリもパスタも、お造りもみんな美味しかった」という声に代表されるように、ジャンルを問わない料理の質の高さが評価されている。一方で、喫煙環境や座席数の少なさについては改善を望む声も存在する。

総合評価：3.5/5.0

うまいものDining 我流は、確かな技術を持つ店主による本格洋食と、深夜営業という独自のサービスで差別化を図っている店舗だ。「ミッドナイトランチ」というコンセプトは、すすきのという立地特性を見事に活かした戦略であり、飲み会後の〆需要や夜遅くまで働く人々のニーズに的確に応えている。料理の質、サービスの柔軟性、価格設定のバランスは概ね良好で、特に深夜でも本格的な洋食を楽しみたいという需要に対しては、すすきのエリアにおいて貴重な存在となっている。今後、喫煙環境の見直しや座席数の最適化などの課題に取り組むことで、さらなる成長が期待できる店舗といえるだろう。