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📊 レビューの詳細分析
創業77年の老舗が守り続ける伝統の味
元祖インドカレー小いけは1948年(昭和23年)の創業以来、77年という長い歴史を誇る函館を代表するカレー専門店として君臨している。食べログカレー百名店に2017年から2024年まで8年連続で選出されるという快挙は、単なる老舗の威光ではなく、確固たる品質と味の裏付けがあってこそだ。約7時間かけてじっくり煮込まれたカレールーは、創業当時から変わらぬ製法で作られ、その深い味わいが地元民のみならず観光客をも魅了し続けている。
特徴的なルーの味わいと食感
小いけのカレールーが他店と一線を画す最大の特徴は、その独特な食感と味わいの構造にある。まず口に入れた瞬間に感じるのはクリーミーでまろやかな口当たり。しかし、それだけで終わらないのが小いけの真骨頂だ。次第に香ばしい粉っぽいサラサラとした食感が口内に広がり、最後にピリッとした辛さがじんわりと残る。この三段階の味の変化は、小麦粉とスパイスの絶妙なバランスから生まれる芸術的な味わいといえるだろう。「空こがし」と呼ばれる独自の製法と、厳選された豚骨スープを混ぜ合わせることで、深いコクと複雑な味わいを実現している。
辛さへの評価と薬膳としての効能
辛さ調整ができない「辛口一択」のスタイルは、一見するとサービス面でのマイナスに思えるかもしれないが、むしろこれが店の自信の表れといえる。多くのレビューで「想像以上に辛い」「汗だくになった」という言葉が並ぶ一方で、「辛いのに美味しい」「優しい激辛さ」という矛盾した表現も頻出する。これは単なる唐辛子の刺激的な辛さではなく、生姜を強めに効かせたスパイスの複合的な辛さが、体を芯から温める薬膳効果を発揮しているからだろう。「体調がイマイチな時に食べると元気になる」という声が多いのは、カレーが本来持つ「スパイス=薬膳」という原点を体現している証拠にほかならない。
カツカレーの完成度とライスとの相性
人気メニューのカツカレーは、薄切りのカツがカレールーと絶妙にマッチすることで知られている。「カツカレーは薄カツの方が食べやすくルーともマッチする」というレビューが示すように、分厚いカツではなく薄めのカツを採用することで、ルーとの一体感を重視した設計がなされている。また、ライスは意図的に水加減少なめで炊かれており、カレーと合わせてもベチャッとしない計算された炊き方。この細部へのこだわりが、全体の完成度を高めている要因だ。
昭和レトロな店内の雰囲気
店内は中央の円形カウンターが特徴的で、「昭和の街食堂」「懐かしい食堂のような雰囲気」と表現される通り、昭和の良き時代を彷彿とさせる空間となっている。26席という程よい規模感で、カウンター席とテーブル席のバランスも良い。一人客でも気軽に入りやすく、地元のビジネスマンが昼時に次々と訪れる光景は、地域に根付いた名店の証だろう。
元祖と本店の関係性と選択
路地を挟んで向かい合う「元祖インドカレー小いけ」と「印度カレー小いけ本店」。この二店の存在は函館グルメを語る上で避けて通れない話題だ。1985年に創業者の小池義次郎氏が亡くなった後、従業員が買い取って継続したのが「元祖」、息子が新たに出店したのが「本店」という経緯がある。地元民に「どちらが美味しいか」と聞くと、「元祖」を推す声がやや多いという。食べログの評価でも元祖が3.61点、本店が3.55点と、元祖がわずかに上回る。ただし「どちらも美味しく甲乙つけ難い」という意見も多く、両店を食べ比べることも函館カレー巡りの醍醐味といえるだろう。
コストパフォーマンスの評価
カレー670円、カツカレー980円という価格設定について、「少し高い」という声もあるが、全体的には「妥当」「お値打ち」という評価が多数を占める。約7時間煮込んだ手間暇かけたルー、老舗の味、食べログ百名店という付加価値を考慮すれば、むしろリーズナブルといえる価格帯だ。大盛りにしても780円〜1,080円程度で収まり、一般的なカレー専門店と比較しても決して高くない。
サービス面の課題と改善の余地
料理の評価が高い一方で、サービス面では「接客に難がある」という指摘が散見される。特に女性スタッフの対応について「態度が悪い」という声が複数確認できる。また、注文時に厨房から出られず、客が大声で注文しなければならないケースもあるようだ。ただし、これらの指摘は全体の満足度を大きく損なうほどではなく、むしろ「昭和の食堂」という雰囲気の一部として受け入れられている面もある。
アクセスの良さと観光客への配慮
市電「宝来町」駅と「十字街」駅のほぼ中間という立地は、観光客にとっても非常にアクセスしやすい。JR函館駅から車で5分、市電宝来町から徒歩1分という好立地に加え、専用駐車場も2〜4台分確保されている。電車通りから少し入った路地にあるため、黄色い建物を目印に探す必要があるが、一度場所を覚えれば迷うことはない。ホテルWBFグランデ函館の真裏という立地も、宿泊客にとっては便利だろう。
テイクアウトとレトルト商品の展開
店内飲食だけでなく、テイクアウトやレトルトパックの販売にも対応しているのは、地元民にとって嬉しいポイント。「食べている間に何人もの地元のお客さんが持ち帰り用を買いに来ていた」というレビューからも、地域に深く根付いた存在であることがわかる。公式オンラインショップでも購入可能で、函館を離れた後も小いけの味を楽しめる配慮がなされている。
カレー以外のメニューの存在
カレー専門店ながら、カツ丼、親子丼、玉子丼といった丼物メニューも用意されている点は特筆すべきだろう。「カレーの名店でカツ丼は勇気がある」というレビューにもあるように、挑戦的な選択肢ではあるが、カレーが苦手な同行者への配慮や、気分を変えたい常連客への対応として機能している。福神漬と紅生姜が一緒に提供される点も、丼物メニューの存在を示唆している。
経営変更と味の変化に関する議論
一部のレビューでは「経営が変わって味も変わった」という指摘がある。2020年頃に厨房スタッフが若い夫婦に変わったという情報もあり、「カレーの見た目がハッキリ変わった」「味が別物」という厳しい評価も存在する。ただし、これは少数意見であり、多くのレビューでは「変わらぬ味」「伝統の味」という肯定的な評価が圧倒的多数を占めている。時期によって若干の変動はあるかもしれないが、基本的な製法と味の方向性は維持されていると考えてよいだろう。
五島軒との比較と函館カレー文化
函館には「洋風カレーの五島軒、インドカレーの小いけ」という二大カレー文化が存在する。五島軒が明治時代から続く洋食の老舗として優雅なカレーを提供する一方、小いけは昭和の大衆文化を象徴するスパイシーで親しみやすいカレーを提供する。「五島軒に比べれば安い」という指摘もあるように、価格帯や店の雰囲気は異なるが、両店とも函館のカレー文化を支える重要な存在といえる。
リピーターの多さと地元愛
「函館に来たら絶対に食べて帰らないと後悔する」「しばらく後悔気分が続く」といった強い思い入れを持つリピーターの多さは、小いけの真価を物語っている。地元民だけでなく、函館に赴任していた人々が「しょっちゅう来ていた」と懐かしむ声も多く、函館のソウルフードとして確固たる地位を築いている。「子供の頃から馴染んだ味」という世代を超えた支持も、老舗ならではの強みだ。
総合評価
元祖インドカレー小いけは、77年という歴史の重み、約7時間煮込んだ独自製法のルー、スパイスの効いた薬膳効果、昭和レトロな店内の雰囲気、抜群のアクセス、リーズナブルな価格設定という多面的な魅力を持つ名店として、函館カレー文化の中核を担っている。サービス面での課題や経営変更による若干の味の変動といった指摘も存在するが、全体的な満足度は極めて高く、食べログカレー百名店8年連続選出という実績が品質を保証している。隣の本店との関係性も含めて函館グルメの歴史を体現する存在であり、函館を訪れた際には必ず立ち寄るべき一店といえるだろう。
📍 アクセス
市電「宝来町」駅より徒歩1分
市電「十字街」駅より徒歩3分
JR函館駅から車で5分
北海道函館市宝来町22-6
電車通りから路地に入った黄色い建物
専用駐車場あり(2〜4台)
裏手に縦列駐車スペース
黄色い建物
ホテルWBFグランデ函館の真裏
とんかつ専門店「とん悦」近く
店舗からのお知らせ
【食べログカレー百名店2024選出店】
2017年から8年連続でカレー百名店に選出いただいております。
【創業77年の伝統の味】
1948年(昭和23年)創業。約7時間じっくり煮込んだスパイシーなカレールーを提供。
小いけ独自の「空こがし」をベースに、厳選・精練された豚骨スープを混ぜ合わせたこだわりのカレーです。
【ご注意事項】
◆予約は承っておりません(先着順)
◆カレーの辛さ調整はできません(辛口一択)
◆ランチタイムのみの営業(11:00〜15:30)
◆定休日:火曜日
【テイクアウト・お土産】
◆店内メニューのテイクアウト可能
◆レトルトパック販売中(店頭・オンラインショップ)
【お支払い】
現金・PayPay対応(カード・その他電子マネー不可)
※隣に「印度カレー小いけ本店」がございますが、当店とは別店舗です。黄色い建物が当店(元祖)の目印です。
元祖インドカレー小いけは北海道函館市宝来町にある1948年創業の老舗カレー専門店です。食べログカレー百名店に2017年から2024年まで8年連続で選出。 約7時間かけて煮込んだスパイシーなカレールーが特徴で、カレー670円、カツカレー980円とリーズナブル。 市電宝来町駅から徒歩1分、JR函館駅から車で5分という好立地で、ランチタイム(11:00〜15:30)のみ営業。 昭和の街食堂のような懐かしい雰囲気の店内は26席で、一人でも気軽に入れます。 テイクアウトやレトルトパックの販売も行っており、函館土産としても人気。 隣の「印度カレー小いけ本店」とは別店舗で、黄色い建物が元祖の目印です。 函館のソウルフードとして地元民に愛され続ける名店で、観光客にもおすすめの一店です。