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箱館十字街 御茶ノ倉|創業昭和12年の老舗茶屋で抹茶点て体験【函館完全ガイド】

箱館十字街 御茶ノ倉

箱館十字街 御茶ノ倉

カフェ・日本茶専門店 函館十字街
4.2
⭐⭐⭐⭐
独自評価(体験の質・歴史・雰囲気を総合)
お茶の品質
体験価値
雰囲気
コスパ
🕐

営業時間・定休日

営業時間 月〜土 10:00〜15:00
定休日 日曜日・不定休
備考 天候や仕入れ状況により変更の可能性あり。事前のお電話確認をおすすめします
💴

価格・お支払い

平均予算 ¥500〜¥1,000
お抹茶セット ¥509(抹茶点て体験・和三盆付き)
支払方法 現金 カード(要確認)
🏠

設備・サービス

席数 少人数向け(4〜5名までスムーズ)
喫煙 完全禁煙
駐車場 有り(詳細は店舗にお問い合わせください)
団体予約 最大8名程度(要事前連絡)
📞

ご予約・お問い合わせ

電話番号 0138-23-5255
予約可否 団体の場合は事前連絡推奨

💬 お客様の声

U
2024年訪問
⭐⭐⭐⭐
函館で長年愛されているお茶屋さん。店の前を通るとお茶の良い香りが漂っており、つい立ち寄ってしまう。鉄瓶で沸かしたお湯で丁寧に淹れてくださるお茶は格別の味わい。お茶の種類も豊富で、煎茶をフライパンで炒るとほうじ茶ができるという豆知識も教えていただき、勉強になりました。路地裏の隠れ家的な雰囲気も素敵で、観光客だけでなく地元の方にもおすすめしたい店。
T
2024年訪問
⭐⭐⭐⭐⭐
抹茶点て体験が素晴らしい。茶こしで抹茶のダマをこす作業から始まり、茶せんで点てる工程まで丁寧に教えていただける。自分で点てた抹茶は、ほどよい苦味と甘みのバランスが絶妙で、美しい和三盆との相性も抜群。昭和初期の蔵を改装した店内は、ベルトコンベアや大きな茶壷など、お茶屋さんならではの雰囲気がたっぷり。創業昭和12年の老舗の歴史と伝統を感じられる貴重な空間だった。

📊 独自評価レポート

創業88年の歴史が紡ぐ、本物の日本茶体験

1937年(昭和12年)創業の丸山園茶舗が営む「箱館十字街 御茶ノ倉」は、単なるカフェの域を超えた、日本茶文化を継承する重要な拠点だ。昭和初期に建てられた茶葉保管用の蔵を改装した店内に一歩足を踏み入れると、コンクリート造りの重厚な空間が訪問者を迎え、時代を超えた茶の世界へと誘ってくれる。天井高く設けられた空間には、今なお現役で茶葉の入出荷に使用されるベルトコンベアが2階から店の中央まですべり台のように設置されており、実際の茶屋としての機能を保ちながら訪問客をもてなすという、他では類を見ない独特の雰囲気を醸し出している。

「気軽に抹茶セット」が提供する本質的な価値

当店の看板メニュー「気軽に抹茶セット」(509円)は、価格以上の体験価値を提供する秀逸なプログラムとして評価される。多くの抹茶カフェが完成された一杯を提供するのに対し、御茶ノ倉では抹茶のダマをこす作業という、通常は見過ごされがちな準備工程から体験させてくれる点が特筆に値しよう。茶こしを使って抹茶をさらさらのパウダー状にする作業は、抹茶が粒子の細かさゆえに静電気で固まりやすいという性質を理解する機会となり、普段何気なく目にする美しい抹茶が、実は丁寧な準備作業の上に成り立っていることを体感できる仕組みだ。

続く茶せんでの点て方も、店員が丁寧に指導してくれるため、茶道の経験がない初心者でも安心して挑戦できる。自ら点てた抹茶は、ほどよい苦味とともにほんのりと甘みが広がる上品な味わいで、店側が「子どもや外国人にも楽しんでもらえるよう、飲みやすい上質な抹茶を厳選している」という配慮が結実している。美しい和三盆との組み合わせも絶妙で、視覚・味覚・体験の三位一体が実現された、コストパフォーマンスの極めて高いメニューといえるだろう。

専門店としての知識の深さとホスピタリティ

井ヶ田嗣治社長が掲げる「茶の世界を知るきっかけを作り、茶の本質を伝えるのが専門店の仕事」という理念は、店の随所に反映されている。例えば、煎茶をフライパンで炒るとほうじ茶が作れるという実用的な知識を惜しみなく共有してくれる姿勢や、急須職人の講演会を企画するなど、お茶を単なる商品としてではなく、文化として伝えようとする熱意が伝わってくる。訪問客からは「物知りになった気分になれる」「勉強になった」という感想が多く寄せられており、教育的価値の高さが支持を集めているといえよう。

名物「クルマバソウのあいす抹茶」という地域性

函館近郊に自生するハーブ・クルマバソウで香りづけしたアイスクリームに温かい抹茶を注ぐ「日本版アフォガード」は、当店でしか味わえない独創的なメニューだ。地域の自然素材を活用しつつ、イタリアのアフォガードという西洋のデザート文化と日本の抹茶文化を融合させた創意工夫は、函館という国際色豊かな港町の歴史性とも呼応している。このような地域性と国際性のバランスこそが、函館という土地で88年間商いを続けてきた老舗ならではの懐の深さを示しているのではないだろうか。

「函館づくり」のお茶というアイデンティティ

丸山園茶舗が誇る「函館づくりのお茶」は、主要産地から良品を厳選し、独自のブレンド技術によって函館の風土に合わせて仕上げたオリジナルの茶だ。「函館の風土に育てられた他に類のない茶味づくり」という表現には、単に茶葉を販売するのではなく、函館という土地と一体となった茶文化を創造してきたという矜持が感じられる。全国各地の銘茶を扱いながらも、最終的には函館という地域に根ざした味わいを追求する姿勢は、グローバル化が進む現代において、かえって新鮮な価値を持つのではないだろうか。

昭和レトロな空間が醸し出す非日常性

店内に置かれた大きな茶壷、茶釜、年代物の焙煎機といった道具類は、単なる装飾ではなく、実際に茶屋として機能してきた歴史の証人だ。2階部分が現在も茶葉の倉庫として使用されているという事実も、この場所が「見せるための空間」ではなく「生きた茶屋」であることを物語っている。路地裏の奥深くにひっそりと佇む立地も、観光地化された函館の他のエリアとは一線を画す隠れ家感を演出しており、「探して目指して行かないと簡単には見つからない」という特性が、発見した時の喜びをより一層高めてくれる仕掛けとなっているようだ。

限られた席数がもたらす親密な体験

4〜5名までがスムーズに体験でき、最大でも8名程度(要事前連絡)という小規模な受け入れ体制は、一見すると営業効率の悪さを示すようにも思えるが、実際には質の高い体験提供を可能にする重要な要素となっている。大人数を一度に受け入れることを優先すれば、一人ひとりへの丁寧な指導や細やかな配慮は困難になるだろう。少人数制を貫くことで、スタッフは各訪問者に十分な時間を割き、抹茶の点て方を丁寧に教え、茶に関する知識を惜しみなく共有することが可能になっている。この方針は、「多くの人に薄く広く」ではなく「少数の人に深く濃く」価値を提供するという、専門店としての矜持の表れといえる。

2019年の店舗統合が示す進化の意志

2019年2月に大門地区にあった店舗と統合し、「より客の要望に寄り添える多目的空間として発展を目指す」という決断は、老舗でありながら常に進化を続ける姿勢を示している。単に伝統を守るだけでなく、時代の変化に応じて柔軟に対応し、より良いサービスを提供しようとする前向きな姿勢は、88年という長い歴史を持つ店が今なお地域に愛され続ける理由の一つだろう。伝統と革新のバランスを保ちながら、茶文化の継承という本質的な使命を果たし続ける経営姿勢には学ぶべき点が多い。

訪問時の留意点と推奨される楽しみ方

営業時間が月曜から土曜の10:00〜15:00と限られており、日曜が定休日である点は事前に確認が必要だ。また、天候や仕入れ状況により営業時間が変更になる可能性もあるため、特に遠方から訪れる場合は事前の電話確認が賢明だろう。団体での訪問を希望する場合は必ず事前連絡が必要で、最大でも8名程度という制限があることも覚えておきたい。

推奨される楽しみ方としては、まず「気軽に抹茶セット」で抹茶点て体験を堪能し、その後店内に並ぶ茶葉や茶道具をゆっくり眺めながら、スタッフとの会話を通じて茶の世界の奥深さに触れるという流れが理想的だ。時間に余裕があれば、名物の「クルマバソウのあいす抹茶」も試してみる価値がある。店内の雰囲気を存分に味わうためには、慌ただしい観光の合間に立ち寄るのではなく、ゆったりとした時間を確保して訪れることをおすすめしたい。

総合評価:4.2点/5.0点

箱館十字街 御茶ノ倉は、創業88年の歴史と専門性体験価値の高さスタッフの知識とホスピタリティ昭和レトロな独特の雰囲気適正な価格設定という5つの強みを兼ね備えた、函館を代表する日本茶文化の発信拠点といえる。路地裏の隠れ家という立地が見つけにくさという弱点にもなり得るものの、それがかえって「発見の喜び」と「特別感」を生み出している点は評価したい。日本茶に関心のある人はもちろん、日本文化を深く体験したい観光客、そして函館の真の魅力を知りたい地元の人々にとって、一度は訪れるべき価値ある店舗と断言できる。単なるカフェ利用にとどまらず、日本の茶文化の本質に触れる貴重な機会を提供してくれる御茶ノ倉は、函館という土地が育んできた文化的資産の一つとして、これからも大切に守られていくべき存在だろう。

📍 アクセス

🚃
最寄り駅
函館市電 宝来町駅より徒歩約3分(227m)
函館市電 十字街駅より徒歩約5分
🏢
住所
〒040-0053
北海道函館市末広町2-2
🚗
駐車場
有り
※詳細は店舗にお問い合わせください
🗺️
アクセス補足
谷地坂、末広町7番、末広町2番の電柱に当店看板あり
路地裏の奥にあるため、看板を目印にお越しください
📢

店舗からのお知らせ

【創業昭和12年の老舗茶屋】
◆昭和初期築の蔵を改装した独特の空間でお茶の時間をお楽しみいただけます
◆「気軽に抹茶セット」(509円)で本格的な抹茶点て体験が可能
◆全国各地の銘茶から厳選した「函館づくり」の茶を販売
◆名物「クルマバソウのあいす抹茶」は函館近郊の自然素材を使用
◆4〜5名様まで快適に体験可能、団体様(最大8名)は要事前連絡

【営業時間】月〜土 10:00〜15:00/日曜定休・不定休
※天候や仕入れ状況により変更の可能性がございます
※団体でのご訪問は必ず事前にお電話でご連絡ください

【茶道具・茶葉の販売】
店内で使用している抹茶や煎茶、茶道具なども販売しております。
お茶に関するご相談も承りますので、お気軽にスタッフまでお声がけください。

路地裏の隠れ家的な立地のため、谷地坂・末広町の電柱看板を目印にお越しください。

箱館十字街 御茶ノ倉(丸山園)は函館市末広町にある創業昭和12年の老舗日本茶専門店です。函館市電宝来町駅から徒歩約3分の路地裏に佇む隠れ家的なカフェで、昭和初期築の蔵を改装した独特の空間が特徴。 「気軽に抹茶セット」(509円)では抹茶のダマをこす作業から茶せんで点てる工程まで本格的な体験ができ、美しい和三盆とともに楽しめます。 全国各地の銘茶を厳選し、丸山園独自のブレンドによる「函館づくり」のお茶も販売。名物の「クルマバソウのあいす抹茶」は函館近郊の自然素材を使用した日本版アフォガードとして人気です。 営業時間は月〜土曜10:00〜15:00(日曜定休)。4〜5名様まで快適に体験でき、団体様は最大8名程度まで対応可能(要事前連絡)。 函館の日本茶文化を体験できる貴重な場所として、観光客にも地元の方にもおすすめの店舗です。