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シュークリーム ¥180
カスタードパイ ¥200
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藤井聡太八冠効果で一躍全国区へ
「お菓子のふじい」を語る上で外せないのが、2023年11月の竜王戦における藤井聡太八冠との運命的な出会いだろう。小樽で開催された第36期竜王戦第4局において、藤井八冠が勝負おやつとして選んだ「塩バター大福」は、その愛らしい見た目と「ふじい」という同じ名字による縁から注目を集めることとなった。藤井八冠自身が「店の名前を見て縁を感じた。見た目もかわいらしく、美味しそうだと思って注文した」とコメントしたことで、この小さな菓子店に対する注文が一日で通常の30倍にあたる300件に達し、最終的には1500件を超える注文が殺到。発送は翌年4月まで待つという異例の事態となった。この「藤井聡太効果」は単なる一過性のブームではなく、倶知安という地方都市の菓子店が持つ本物の価値を全国に知らしめる契機となっている。
塩バター大福の誕生秘話とその魅力
看板商品となった塩バター大福(愛称:塩バタちゃん)の誕生は、実に偶然の産物だった。いちご大福用の白いお餅が余った際、試しに塩バターを詰めて目をつけたところ、そのあまりの可愛さに代表がX(旧Twitter)へ投稿。すると「オタマトーンに似てる!」と反響を呼び、製造元の明和電機がリポストしてプチバズりを起こす。その後、小樽スイーツフェスタを突破し、最終的に竜王戦のおやつとして選ばれることで、全国放送で紹介される運びとなった。チョコレートで描かれた目と、バタークリームで作られた舌がペロリと顔を出すユーモラスな表情は、一つひとつ微妙に異なっており、見ているだけで思わず笑顔になってしまう魅力を持つ。北海道産もち米のこしあん大福に塩バターという組み合わせは、甘じょっぱい味わいが絶妙で、見た目のインパクトに負けない確かな美味しさが詰まっている。店頭では1日限定100個、1個260円で販売されており(予約不可)、通販では冷凍便で購入可能という販売体制を整えている。
シュークリームとカスタードパイへのこだわり
塩バター大福の陰に隠れがちだが、「お菓子のふじい」の真骨頂は、創業以来守り続けてきたシュークリームとカスタードパイにある。最大の特徴は「注文を受けてからクリームを詰める」というスタイルで、シュークリームに至っては賞味期限が「1時間」という徹底ぶりだ。これは「サクサクの皮を楽しめるのが1時間」という品質へのこだわりから来ており、新鮮さを何よりも重視する店の姿勢が表れている。シュー皮には北海道産小麦の全粒粉を使用し、バターと米油の香りが華を添える。ショートニング・マーガリンは一切使わず、放牧で育った喜茂別町牧場タカラの「幸せな牛のミルク」と石川養鶏の新鮮な卵、甜菜糖のみで作られたカスタードクリームは、まろやかでありながら濃厚な味わい。厚めなのにサクサクと軽い食感が癖になると評判で、店頭価格180円という手頃さも相まって、地元客からの支持が厚い。一方のカスタードパイも同様に注文後にクリームを詰めるスタイルで、200円という価格ながらパリパリのパイ生地とたっぷりのクリームが楽しめる逸品となっている。
北海道産素材へのこだわりと無添加主義
1950年創業、70年以上の歴史を誇る「お菓子のふじい」が一貫して守り続けているのが、地元ニセコエリアや北海道産の素材へのこだわりだ。単に「北海道産」と謳うだけでなく、生産者の顔が見える素材選びを徹底している点が特筆に値する。放牧で育った喜茂別町牧場タカラの牛乳、石川養鶏の新鮮な卵、北海道産のてんさい糖、倶知安産のじゃがいも(ポン男爵に使用)など、地域経済にも貢献する素材調達を行っているのだ。さらに驚くべきは、化学的添加物を一切使用せず、器材の洗浄にも合成洗剤を使わないという徹底した無添加主義である。「お菓子作りはマジメに、お店作りはおもしろおかしく」というモットーの下、安心・安全なお菓子作りに夫婦とスタッフが和気あいあいと励んでいる様子は、店内の明るい雰囲気にも表れており、客を温かく迎え入れる空気感を生み出している。
地域に根ざした商品開発力
倶知安という土地柄を活かした商品開発にも注目が集まる。代表的なのが「ポン男爵」で、倶知安産の男爵いもを餡にしてパイ生地で包んだこの商品は、包装の素朴さとは裏腹に非常に上品な味わいで、地元客だけでなく観光客からも高い評価を得ている。また、「半月湖クッキー」はニセコの景勝地である半月湖をモチーフにしており、オリジナルのメッセージや手書きのイラスト、文章をそのままクッキーに印刷できるサービスも展開。出産内祝いや結婚式のプチギフトとして重宝されており、会社のロゴを印刷する企業からの注文も入るなど、単なる土産物を超えた付加価値を提供している。「倶知安産バームクーヘン かさねわざ」も地域ブランドを意識した商品で、羊蹄山麓の恵みを層状に重ねた味わいが特徴だ。こうした地域密着型の商品開発は、観光地として発展するニセコエリアにおいて、独自のポジションを確立する要因となっている。
健康志向とグルテンフリー商品の展開
近年の健康志向の高まりを受けて、「お菓子のふじい」では積極的にグルテンフリー商品の開発に取り組んでいる。代表の藤井千晶氏自身が「健康マニア」を自認するほど栄養学に精通しており、医師監修の「テケジョスイーツセット」では、鉄分、ラクトフェリン、ラクチュロース、ヘンププロテインなどを配合した機能性スイーツを提供。「鉄入り!ブラウニー」「鉄入り!ザクザククッキー」といった商品は、味わいを犠牲にすることなく栄養価を高めた画期的な取り組みとして評価されている。米粉を使用した商品も充実しており、「米粉カステラ」「米粉で作ったふじいのロールケーキ」など、小麦アレルギーの方でも安心して楽しめるラインナップが揃う。店内には「お金のなる木」が飾られ、グルテンフリーのイチゴケーキなど、見た目も可愛らしく配慮が行き届いた商品が並んでおり、小麦不耐症の客からは「感謝しかない」という声が上がっている。こうした健康志向商品の展開は、従来の菓子店の枠を超えた新しい価値提供として、特に健康意識の高い層からの支持を集めているのだ。
接客とサービスに対する評価
接客面での評価は概ね良好だが、若干の意見の分かれる部分もある。多くの客が「感じの良い接客」「丁寧な商品説明」と評価する一方で、「若いバイトの店員がややそっけない」という指摘も散見される。ただし、これは忙しい時間帯における人手不足が原因と推測され、店の方針というよりは状況的な問題と考えられる。店内には商品説明のPOPがあちこちに配置されており、初めて訪れる客でも商品選びに困らない工夫が施されている。季節によって変わる顔はめ看板や、店舗が発行する「ふじい新聞」など、客を楽しませる仕掛けも随所に見られ、「毎回行くたびに楽しませてもらっている」という常連客の声も多い。店内は決して広くなく、混雑時には「ぎゅうぎゅう詰め」になることもあるが、それだけ人気があるという証左でもあり、倶知安駅から徒歩1分という立地の良さも相まって、列車の待ち時間に立ち寄る客も多い。イートインスペースも用意されており、購入したお菓子をその場で楽しむこともできる配慮が嬉しいポイントだ。
シュー皮の食感に対する賛否両論
興味深いのは、看板商品であるシュークリームのシュー皮に対する評価が二分化している点である。「サクサクで最高」「厚めなのに軽い食感が癖になる」と絶賛する声がある一方で、「焼きすぎな(焦げた?)感じがして好みではない」「好き嫌いが分かれる」という意見も存在する。これは店のこだわりである「サクサク食感」を実現するために、通常よりも高温で焼き上げる製法を採用していることが理由と考えられる。この「サクサク派」と「もっちり派」の対立は、菓子店のシュークリームにおいて永遠のテーマとも言えるが、「お菓子のふじい」は明確に「サクサク派」に舵を切っており、その徹底したこだわりが一部の客には「焼きすぎ」と受け取られているようだ。ただし、クリームの美味しさについては満場一致で高評価を得ており、「北海道の牛乳を使っているからすごく美味しい」「甘さも程よく相性抜群」という声が大多数を占める。好みが分かれるからこそ、カスタードパイという代替商品が用意されており、「シュークリームではなくカスタードパイがおすすめ」という客のアドバイスも見られるのは興味深い。
価格設定とコストパフォーマンス
価格面では全体的に「コストパフォーマンスが良い」という評価が主流だ。シュークリーム180円、カスタードパイ200円、塩バター大福260円という店頭価格は、使用している素材の質を考えれば十分にリーズナブルと言える。「200円前後でサクサクパイやシューが買えてとても美味しい」「値段の割にしっかりとした味で大満足」という声が多数を占めている。一方で、「値段がもう少し安い方がいい」という少数意見も存在するが、これは北海道産素材や無添加にこだわった結果の価格であり、むしろ適正価格と評価すべきだろう。通販では冷凍便の送料が加わるため割高感はあるものの、「ふるさと納税」を利用することで実質的な負担を軽減できる仕組みも整っており、遠方の客でも購入しやすい環境が整備されている。店頭限定の「1日100個限定」という塩バター大福の販売方式は、品質管理と希少価値の両立を図った巧みな戦略と言えよう。
観光客と地元客の共存
「お菓子のふじい」の特筆すべき点は、観光客向けと地元客向けの商品がバランス良く共存している点だ。塩バター大福やポン男爵、半月湖クッキーといった土産物的な商品がある一方で、日常的に購入できる手頃な価格のシュークリームやカスタードパイも充実している。「ココで買って隣のスプラウト(喫茶店)に持ち込むというハイブリッドな使い方が、倶知安ローカルの嗜み方」というレビューからは、地元に根ざした日常使いの店としての側面が見えてくる。一方で、ニセコエリアの観光客にとっては「倶知安に来たら必ず立ち寄る場所」として認識されており、列車の乗り換え時間にソフトクリームやシュークリームを購入する客も多い。この二つの顔を持つことで、安定した経営基盤を築いている点は、地方の菓子店の理想的なモデルケースと言えるかもしれない。
通販とふるさと納税への対応
藤井聡太効果以降、通販体制の強化が急務となった「お菓子のふじい」は、公式オンラインショップ(https://sweets-fujii.shop/)と楽天市場での販売に加え、ふるさと納税の返礼品としても選定されている。冷凍技術を活用することで、店頭の味を全国に届ける体制を整えており、「シュークリーム&カスタードパイ各4個セット」「塩バター大福6個セット」などの組み合わせ商品を展開。賞味期限は冷凍で30日、解凍後は当日中(または翌日まで)という設定で、新鮮さへのこだわりは通販でも貫かれている。注文殺到時には「発送は数ヶ月後」という状況にもなったが、現在は体制を整えて対応しており、訳ありセットなども登場するなど、柔軟な販売戦略を展開している。Instagram(@sweetfujii)では「3万個売れるふじいのシュー」というキャッチコピーで情報発信を行っており、SNSマーケティングにも積極的な姿勢が見られる。
立地とアクセスの優位性
JR函館本線倶知安駅から徒歩1分(実質30秒〜1分)という立地は、この店の大きな強みだ。駅前商店街の4軒目という分かりやすい場所にあり、「駅から出てすぐ」という表現が多用されることからも、そのアクセスの良さが分かる。道路を挟んだ向かい側には無料の共同駐車場も完備されており、車での来店も容易だ。倶知安駅はJR北海道の路線再編により乗り換え駅としての重要性が増しており、待ち時間を利用して立ち寄る客も多い。また、世界的なスキーリゾートとして知られるニセコエリアへの玄関口でもあるため、国内外の観光客が立ち寄る確率も高い。「倶知安に仕事で出かけた際に必ず立ち寄る」という地元のビジネスマンや、「ニセコに行く前に必ず寄る」という観光客など、様々な客層が交差する立地を活かし、効率的な集客を実現している点は特筆に値する。
店内の雰囲気と演出
「お菓子のふじい」の店内は決して広くないが、その分温かみのある親密な空間が演出されている。店内に掲げられた「藤井菓子舗」の書や、育てられている「お金のなる木」、季節によって変わる顔はめ看板など、細かな装飾が客を楽しませる工夫として機能している。POPは手書き風のものも多く、商品への愛情が感じられるデザインとなっており、「見ているだけで楽しい」という声も聞かれる。また、店舗が発行する「ふじい新聞」は、新商品情報や季節のお知らせなどを伝えるコミュニケーションツールとして機能しており、常連客とのつながりを強化する役割を果たしている。外観も明るく可愛らしいデザインにリニューアルされており、「昔からあるお店だが外観は新しく可愛くなった」という評価を得ている。こうした「おもしろおかしく」を実践する店作りは、単に商品を売るだけでなく、訪れること自体が楽しい体験となるよう設計されているのだ。
総合評価と今後の展望
創業70年以上の歴史を持ちながら、時代の変化に柔軟に対応し続ける「お菓子のふじい」は、地方の菓子店が生き残るための一つのモデルケースと言えよう。藤井聡太八冠という偶然の幸運を最大限に活かしながらも、それ以前から築いてきた確かな品質と地域密着の姿勢が、真の成功要因であることは間違いない。北海道産素材へのこだわり、無添加主義、注文後にクリームを詰める新鮮さ、健康志向商品の開発、SNSを活用した情報発信、通販やふるさと納税への対応など、多角的な戦略を展開することで、単なる「地方の小さな菓子店」から「全国的に知られる名店」への変貌を遂げた。今後も塩バター大福の人気は続くと予想されるが、それに依存せず、シュークリームやカスタードパイといった伝統商品の価値を守り続けながら、新たな商品開発にも挑戦し続ける姿勢が、この店の持続的な成長を支えていくことだろう。倶知安・ニセコエリアを訪れる際には、必ず立ち寄るべき価値のある店であることは間違いない。
📍 アクセス
JR函館本線 倶知安駅より徒歩1分(駅から4軒目)
駅前商店街に位置し、アクセス抜群
〒044-0051
北海道虻田郡倶知安町北1条西3丁目4
有(店舗道路はさんで向かい側)
無料の共同駐車場をご利用ください
ニセコエリアの玄関口・倶知安駅前
観光の際の立ち寄りに最適
店舗からのお知らせ
【人気商品のご案内】
◆塩バター大福(塩バタちゃん):1日限定100個・店頭販売¥260(予約不可)
◆焼きたてシュークリーム:注文後クリーム詰め・賞味期限1時間・¥180
◆カスタードパイ:注文後クリーム詰め・パリパリ食感・¥200
【藤井聡太八冠が選んだ塩バター大福】
2023年11月の竜王戦第4局で藤井聡太八冠が勝負おやつとして選び、全国的に話題となった看板商品です。「ふじい」つながりで縁を感じていただきました。
【北海道産素材へのこだわり】
放牧で育った喜茂別町牧場タカラの「幸せな牛のミルク」、石川養鶏の新鮮な卵、倶知安産じゃがいもなど、地元の素材を厳選。化学的添加物不使用・器材洗浄にも合成洗剤不使用という徹底した無添加主義を貫いています。
【グルテンフリー商品も充実】
小麦アレルギーの方にも安心してお楽しみいただける米粉商品や、鉄分入りの健康志向スイーツも多数ご用意しております。
【通販・ふるさと納税対応】
遠方の方は公式オンラインショップ(https://sweets-fujii.shop/)または楽天市場でご購入いただけます。倶知安町のふるさと納税返礼品としてもご利用可能です。
創業1950年、70年以上地域に愛され続ける菓子店として、「お菓子作りはマジメに、お店作りはおもしろおかしく」をモットーに、皆様に笑顔をお届けしております。
お菓子のふじいは北海道倶知安町の倶知安駅前にある創業70年以上の洋菓子・和菓子店です。2023年11月の竜王戦で藤井聡太八冠が選んだ「塩バター大福(塩バタちゃん)」で全国的に有名になりました。 注文後にクリームを詰める焼きたてシュークリーム(¥180・賞味期限1時間)、カスタードパイ(¥200)が看板商品。 北海道産素材にこだわり、化学的添加物不使用、器材洗浄にも合成洗剤を使用しない徹底した無添加主義を貫いています。 グルテンフリー商品も充実し、鉄分入りブラウニーや米粉カステラなど健康志向の方にも対応。 倶知安駅から徒歩1分という抜群の立地で、ニセコエリア観光の際の立ち寄りスポットとして人気です。 公式オンラインショップでの通販やふるさと納税返礼品としても提供しており、全国からお取り寄せ可能です。